アザーライフ アザードリームスの話

 アザーライフアザードリームス(以下アザアザ)は当時、かなり大規模なプロモーションが行なわれていたので知っている方も多いと思う。いってしまえば不思議のダンジョンに触発されたダンジョンRPG系なのだが、むろんかのコナミが発売するからにはタダのダンジョンRPGではない。 恋愛要素(これがコナミ的に一番重要)、アイテムのコレクション要素、町の発展等さまざまな工夫が凝らされている。ダンジョン攻略片手にヒロイン攻略もするわけだ。

 会話はボイス付きでにぎやかに演出。人によってはウザったく感じるかもしれないが、個人的にはこれがツボにはまる。 またウィンドウに大きく表示される主要キャラたちの生き生きとした動きも注目だ。主人公のライバルキャラであるゴーシュの眉毛をピクピクさせながらの「うぬぬぬぬ〜」は何度見ても笑える。 恋愛対象となるヒロインたちは多数のタイプを用意。幼なじみ、ツンデレ、大阪弁、病弱、眼鏡取ったら美人等さすがは「ときメモ」のコナミである。ひとりくらいは好みのキャラクターがいるだろう。なお、全員攻略も可能である。(っていうか普通そうする)

 ダンジョン部分は非常にうまく作られていると感じる。「やられるとアイテム没収の上、レベル1から」「入るたびに形が変わる自動生成ダンジョン」…ありがちなもの? いや、違う。 まずはダンジョンを何往復か遊んでみてもらいたい。何か気づくはずだ。そう、このゲームには仲間の魔物がいる。彼らのレベルは全滅してもそのままなので、やりこめばやりこむほど、先に進めるようになっているのだ。 もちろん、その魔物とて万能ではない。力を発揮しようとするほどMP消費が激しくなり、すぐに動けなくなってしまう。

 では何をするか。最初は魔物を育てつつ、自分の武器防具を鍛える(これは不思議のダンジョンと同じ)。そして武具をそれなりに強化出来たら、今度は最初、主人公で挑み、やばくなったら魔物を出していく。このバランスが絶妙だ。 魔物を最初から出さないのはMP節約のためだけではない。魔物の分も主人公に経験値が入り、序盤はサクサクと進めるようになるのである。もちろん、主人公ひとりでもやられない強い武具が前提だが。これを繰り返していくうちに、いずれ最上階へと辿り着く事が出来るはずだ。

 唯一残念なのは、バグで強制フリーズがかかることが多いことだろう。これさえなければ…。のちにゲームボーイでも発売されたが、こっちを知っている人は少ない。ちなみに海外でも「Azure dreams」というタイトルで、PS,GB版ともに発売されている。

 ゲームをやりこんだ人なら同意してくれるはずだが、この作品で一番いい味を出しているのはゴーシュだと思う。コイツ、面白すぎ。

ジャンル
対応機種
発売日
価格
販売・発売
RPG
プレイステーション
1997年11月13日
6,090円(税込)
株式会社コナミ




アザアザ攻略大作戦