3×3EYES 〜吸精公主〜

サザンアイズ
PSサザン吸精公主

概要

● 日本クリエイト社がPC用ゲームとして製作した3×3EYESのオリジナルアドベンチャー三部作。本作はその2作品目にあたる。なお、1作品目はPSでは発売されていない。移植にあたってグラフィックの描き直しや描き足しなどの修正や差し替えが入った。さらに修正された完全版ともいえるSS版がのちに発表されている。

● 高田裕三の人気作・3×3EYESを原作としており、オリジナルシナリオとはいえ、原作の基礎知識は必要。あらかじめ19巻くらいまでは見ておこう。グラフィックは原作に寄せた絵柄で、セル塗りで仕上げている。ほとんどのメインキャラはOVA等に準じたキャスティング。辻谷八雲や林原パイは超はまり役ですよね。

● アニメーションやフルボイスなどの特徴はあるが、システムとしてはコマンド総当たり式のアドベンチャーでゲームオーバーはない。とりあえずコマンドをポチポチ押していけば、そのうちエンディングまで到達できる。シナリオは「四川省編」と「台湾編」があり、どちらを先に選ぶかで、内容が変化する。

● そんなわけでルートとしては2パターンしかなく、それ以外の分岐はない(ちょっとした変化はある)。完全にファン向けな作品ではあるが、その点では悪くはない。グラフィックや声の力もあってか、雰囲気は出てる。難点はボイスを飛ばすのに融通が利かないとこでしょうか。


攻略

 最初の妖撃社での選択肢で『なだめる』を選ぶと「四川省編⇒台湾編」となる四川省先行ルート、『出方を待つ』を選ぶと「台湾編⇒四川省編」となる台湾先行ルートとなる。いずれのルートでも四川省編と台湾編の2つのシナリオをプレイすることに違いはないが、内容に差異があるので、両方やっておきたい。

攻略チャート
四川省先行ルート(四川省編⇒台湾編)
台湾先行ルート(台湾編⇒四川省編)

隠しイベントを集めてみました
 どちらの先行ルートでも見ることは可能。ただし、展開が少し異なる。上記の攻略チャートの補足欄に具体的なタイミングを記載しているので、そちらも参照してください。

・ 洗髪する女性を目撃
 四川省編のイベント。戈良の家に初めて行く直前に、月花の家に行って休むと発生する。

・ 村長からアイテムをゲット
 四川省編のイベント。黄泉洞の中に入る前に芳養滝の村長に会いに行くと、白い札に加え、短剣か小刀のいずれかをもらうことができる。短剣や小刀を持っていると、戦闘の通常攻撃が変化。アニメーションも変わる。

・ 光吸翼を使い魔にする
 台湾編のイベント。9階フロアで902号室へ行き、光吸翼との戦闘パートで、通常攻撃をして腕に貼りつかせてから、防御をし続けていると、同行している人物が光吸翼を使い魔にする。その後の婪妃との戦いで、光吸翼を使った攻撃アニメが見られるほか、対する婪妃の専用台詞もある。 なお、使い魔として使役するのは四川省先行パートならハーン、台湾先行パートなら楊である。




ストーリー

 ここは香港の妖撃社。インチキオカルト雑誌「妖撃」を出版している会社である。 今日も鈴鈴をはじめとするお馴染みの面々が校了作業に追われていた……。

鈴鈴「あ〜、今月も赤字だわ! まったく、どうしたものかしら」
パイ「パイ、おなか減ったよ〜、早くゴハン食べよ」
八雲「パイは相変わらず“妖怪食っちゃ寝”だなぁ〜」

 そんな会話が交わされている、いつもの妖撃社だったが、ひとつだけ気になる点があった。 それは、先日発生した妖魔との戦闘で、八雲の額にある“无”の文字が黒く変色したまま戻っていない事。

 そして、平和な妖撃社に、ふたつの事件が舞い込んできたのである。 ひとつは四川省のある村で人々が若返り始め姿を消してゆくというもの。そして、もうひとつが台湾の風水によって繁栄を約束されたビルを腐敗が覆い始めたというもの。 どちらも不思議な事件であるが……。


登場人物

藤井 八雲【ふじい やくも】
CV:辻谷耕史
 父の藤井教授は、チベットで出会ったパイを人間にすると約束したが、その地で死亡。そのため、パイは東京の八雲を頼って来日するが、パイのペットの妖鳥タクヒが錯乱し、襲われた八雲は瀕死になる。 が、パイが三只眼として覚醒、不老不死の術を使ったため、八雲は不死身の妖怪、“无”となった。土爪、光牙などの獣魔術を使い、いつか人間になることを夢見て様々な困難に立ち向かう。

パイ
CV:林原めぐみ
 齢三百数年を数える三只眼吽迦羅の生き残り。瀕死の重傷を負った八雲に不老不死の術を使い、彼を“无”とすることでその命を助けた。人間になることを切望しており、 八雲と共に三只眼がかつて人間になるために使用した“人化の法”を求めて冒険を繰り広げることになる。パイの中にはふたつの人格が存在しており、普段は天真爛漫で快活な女の子なのだが、 彼女が気絶したり眠ってしまうと、額の第三の眼が開き、冷酷無比で気位の高い三只眼に変貌してしまう。

月花【ユイホワ】
CV:小森まなみ
 四川省のある村で人々が突然若返り始め、赤ん坊になった者から姿を消してゆく……という謎の事件の解決を八雲に依頼してくる。彼女の話では、姉のメイホワが巫女になってから事件が発生したというが……。

明 芳累【ミン ファンレイ】
CV:折笠愛
 台湾の有名な風水師。風水(地相学の一種)にかけてはかなりの腕を持っている。今回、彼女が鑑定し、繁栄が約束されたビルがなぜか奇怪な腐食に覆われてゆく。そこで、知人のスティーブ龍の力を借りて、事件の原因を究明しようとするが……。

婪妃【ランフェイ】
CV:榊原良子
 ベナレスの配下。冷静沈着で非情な性格の持ち主。一見高貴な女性のように見えるが、実は長い袖の中には凶悪な触手が隠されているらしい。はたして彼女の目的とは、いったい何なのだろうか?

その他のキャスト
ハズラット・ハーン、ナパルバ(西村智博)/李鈴鈴(折笠愛)/スティーブ龍(岡和男)/ベナレス(一条和矢)/楊(若本規夫)/戈良(宇垣秀成) /紅玉(松下美由紀)/王オーナー(園部啓一)/探偵(ショッカーO野)/黄オーナー(田野恵)/看護婦(石井直子)


操作方法・システム

操作方法について
方向キーコマンドやスクロールの移動。
スタートボタンキャラクター紹介の表示、非表示切り替え。
セレクトボタンヒストリーモードに移行する。
〇ボタンコマンドの決定。テキスト送り。
×ボタンコマンドの取り消し。音声、アニメのカット。
△ボタン機能設定画面時に機能の説明。
L1ボタンクイックセーブ。
R1ボタンクイックロード。
L2ボタングラフィックのみの表示。

※ □、R2ボタンは使用しない。
※ ヒストリーモードはいわゆるバックログ。使い勝手は悪い。
※ クイックセーブは一時的なセーブで、電源を落とすとデータが消える。

機能設定画面
 コマンドで「システム」を選択するとこの機能設定画面が表示される。ここでは各種設定やセーブやロードができる。 セーブ領域は7つで、メモリーカード1ブロック内に全てが格納されます。各機能の説明はゲーム中に△ボタンを押して確認してください。

個人的に快適な設定
 セリフの表示「ON」(強制的にスーパーインポーズもONになる)、ウィンドウサイズ「6」、文字サイズ「大」。音量は好みで。
 セリフの表示をONにするのは聞き逃すことがあるため。ウィンドウサイズを大きくするのは一画面に表示されるテキスト量を増やして、ページ送りの回数を減らすため。 また、セリフのテキストは×ボタンでカットすると、画面に表示しきれていないものもカットされてしまうため、なるべく表示されるテキスト量を増やしたいということもある。文字サイズは小にすると読みづらいため大のほうが好み。
 難点はグラフィックが見えなくなること。適度にL2ボタンを押してイラストも楽しみたい。

戦闘パートについて
 妖魔と遭遇し、戦うことになるパートがある。妖魔によってはあまり効かなかったり、無効化されたりする攻撃がある。 基本的には土爪や光牙を連発しておけばいい。どっちかというと光牙のほうが効きやすい敵が多い気がする。敵の攻撃でこちらがやられることはないし、消費MPのような概念もないので、悩まずに獣魔を繰り出そう。


その他

主な制作スタッフ
原作・イメージイラスト:高田裕三
構成:宮島徹
脚本:山崎理
ゲームシナリオ:中嶋宏之、としかずたけみ
キャラクターデザイン:西井正典

関連商品通販
3×3EYES 〜吸精公主〜 / ゲームソフト
公式ガイドブック / 書籍
 製作者インタビューや設定原画も掲載。ビジュアル面でも充実しており、ファンなら持っておきたい。
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データ
メーカー:エクシング / 開発:日本クリエイト / ジャンル:アドベンチャー / 発売日:1995年8月11日 / 価格:7,300円+税 / プレイ人数:1人 / プレイステーション専用ソフト(CD2枚組) / メモリーカード:1ブロック




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