概要
● 「探偵 神宮寺三郎」シリーズ第4弾のアドベンチャーゲーム。神宮寺と洋子のふたりの視点で事件を追う。ファミコン及びディスクシステムで展開されたシリーズも今作でしばらくの休眠期間に入る。
● 物語は過去を回想する形ではじまる。メインとなる過去パートはセピア調の色彩となり、カラーで描かれる現在パートとの違いを出している。この仕組みがキモであるのは承知の上で、やっぱり全編、綺麗なカラーで見たかったと思ったり。
● 物語、グラフィック、音楽全て良好。いやぁ、面白かった。パスワードが短いのも嬉しい。
● PSソフト「アーリーコレクション」に他のシリーズ作品と共にほぼ完全移植+追加要素の形で収録。携帯アプリ等ではリメイクされたものが発表されている。
攻略
■ シナリオの攻略チャート
クリアまでのコマンドを記載しています。できるだけ少ない手順で進めるようになっています。区切りのパスワードも掲載。
■ その他いろいろ
・ コマンドは表示されているものだけではない。十字キーの左右で切り替えてみよう。
・ 同じ行動を何度も行うことで先へ進めることが多い。また人に話を聞く前に名刺を渡すのを忘れずに。
・ ゲームオーバーはないので、恐れずにいろいろ行動してみましょう。
・ 煙草は手持ちの数に限りがある。無くなったときは事務所で補充をしよう。
プロローグ
思い出はセピア色の中に…。
都会の、それも大都会・新宿のまん中だというのに、ここ新宿中央公園には、ただの“夏”だけがあるようだ…。
公園の外周道路を通り過ぎる自動車の騒音も、周囲の樹木から放たれる強烈な蝉しぐれに阻まれて、ここまでは届いてこない。照りつける太陽…、これでオレを見おろすように聳え立つ高層ビル群が目に入らなければ、自分が新宿にいることを忘れてしまうかもしれない。
(そういうところが、オレがこの公園を気に入っている理由かもしれないが…。)
オレが私立探偵として新宿に事務所を置いてから、今年で何度目の夏を迎えることになるのだろう。因果な仕事だとは思うが、世の中の裏側ばかりを眺め、それを追いかけ、そこを走り回ることに忙しく、オレには立ち止まる余裕さえもなかったのだろうか…?
こうして束の間、“自然”(それは極度に人工的なものだが、)に身をまかせていると、時の過ぎていくことが感じられる。そして同時に、過去に、今までにオレが関わった事件がいくつも思い出されてくる。
これから話そうとする事件は、その中でも特に印象深い事件のひとつだ…。
登場人物プロフィール
神宮寺 三郎(じんぐうじ さぶろう)
シャープな推理力と大胆な行動力で、いくつもの難事件を解決した実績を持つ若き名探偵。片時もタバコを離すことのない愛煙家。クールな性格の反面、人情家でもある。29才、好漢!
御苑 洋子(みその ようこ)
神宮寺が頼りにしている有能なアシスタント。鋭い直観力で、難事件に思わぬヒントを与えてくれる。今回は単独行動で事件解決に奔走。23才、美人!
熊野 参造(くまの さんぞう)
新宿・淀橋署のベテラン警部。捜査畑30年の実績とキャリアを誇るが、最近は現場を若手に譲ってしまったため、少し気弱になっている。55才、頑固!
細川 信子(ほそかわ のぶこ)
関東明治組・風林豪造を通じて、神宮寺にある事件の解決を依頼する。それにしても、極道の親分と顔見知りとは…!?
細川 淳子(ほそかわ じゅんこ)
信子の娘。家庭環境が良くないことを悩んでいるせいか、言動にカゲリが見受けられる。
細川 英二(ほそかわ えいじ)
淳子の兄。無口な性格で、自分の家庭内の事件にもかかわらず、神宮寺の捜査には非協力的態度を見せる。
佐田 健一(さだ けんいち)
迷子になって泣いているところを、通りかかった御苑洋子に連れられて神宮寺の事務所にやって来る。
操作方法・システム
■ 操作方法について
十字キー…カーソルの移動
Aボタン…項目の決定/メッセージの送り(押し続けると早くなる)
Bボタン…項目のキャンセル
スタート・セレクトボタン…タイトル画面での選択と決定
■ メインコマンドについて
説明書の記載通りに書きます。このほかにも状況に応じて現れるコマンドがあります。
いどう
捜査などに出かけるために、場所を“移動”する時に。あちこちの場所を歩き回ることは捜査の基本です。
きく
その場所にいる人の話しを“聞く”時に。証言・情報は捜査活動になくてはならないものです。
ひとしらべる
その場所にいる人の様子・雰囲気などを“調べる”時に。
ものしらべる
その場所に置いてあるもの、証拠品などを“調べる”時に。また、自分の“持ち物”を見直すこともできます。
なにかみせる
自分の持っている証拠品、持ちものなどを、その場所にいる相手に“見せる”時に。思わぬ話しが聞けることも…。
とる
証拠品になりそうなものを手に入れたり、電話(受話器)などを“取る”時に。また、店で飲み物を注文する時にも使います。
よぶ
その場所に人を“呼ぶ”時に。ただし、相手は必ずしも来てくれるとは限りません。
まわりみる
自分の“まわり”を見渡して、証拠品などを探す時に。
おどす
普通に話しをしているだけでは手に負えない相手には、時には強い態度で“脅す”ことも…。
タバコすう
神宮寺三郎は愛煙家。捜査に行き詰った時には、心を落ちつかせてタバコでも一服。
はなす
自分の考えていること、知っていることなどを、相手に“話す”時に。
ズタ
熊野警部が神宮寺の事務所に連れて来た元警察犬“ズタ”に対して、何か行動をする時に。
そうさやめる
捜査を一時中断する時に。ただし、途中で中断することができない場面もあります。
■ パスワードについて
メインコマンドの「そうさやめる」で熊野警部から教えてもらえる。タイトル画面のコンテニューからパスワード入力で続きからはじめることができる。
パスワードは4ケタの数字。直前までのプレイ状況ではなく、プレイしているチャプターの最初から復帰となります。
その他
クレジット
脚本:野島一成
演出:野島一成、野中市郎
背景:信久敬雄、中山耕一
原画:寺田克也
動画:山本良博、平根康子
音楽:酒井省吾、浜田誠一、三浦孝史、鈴木雄司、高浜祐輔、山仲清二
技術:淵上和男
協力:中村良、金山隆信
指揮:竹内倫
監督:吉田穂積
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データ
メーカー:データイースト / ジャンル:アドベンチャー / 発売日:1990年9月28日 / 価格:4,900円(税抜) / プレイ人数:1人 / ファミリーコンピュータ専用ソフト